
【伊那精密工業株式会社様】中小製造業が抱える基幹システムの老朽化を解決出来たDXの手法を公開
「長期間使用している基幹システムをこのまま利用し続けても問題ないのだろうか」このような不安を抱えている製造業の企業様は少なくありません。
基幹システムや生産管理システムの老朽化は、セキュリティリスクや保守性の低下など、事業継続にも影響を及ぼす可能性があります。一方で操作性は変えたくない、現場の負担を増やしたくないといった悩みから刷新に踏み切れないケースも散見されます。
本記事では20年以上使用してきた基幹システムの刷新と、Excelで運用していたスケジュール管理の効率化を実現した製造業のお客様の事例を紹介します。
基幹システムや生産管理システムの見直しや機能の改修、追加開発等をご検討中の場合は、ぜひ参考にしてください。
お客様概要とプロジェクトの紹介

・企業名:伊那精密工業株式会社様
・業種:製造業(精密金属部品加工、各種金属表面処理等)
・プロジェクト概要:基幹システムの刷新(マイグレーション)と追加開発
・アサイン体制:PМ1名、PL1名、SE3名
・工期:6ヵ月
産業用電熱ヒーター部品やターミナルピンなどの精密金属部品加工において、高い専門性と柔軟な対応力を誇る企業です。
長年培った熟練の技術を強みとしつつ、現在は「顧客からの期待に応える供給力」と「次世代への技術継承」を見据え、現場主導のデジタル活用・BCP対策を積極的に推進されています。
今回のプロジェクトでは、従来の業務フローを尊重しながらシステムを刷新させることで、持続的な成長を支える強固な経営基盤の構築を実現しました。
課題ー20年以上利用してきた基幹システムの老朽化と属人化ー

今回ご相談いただいたお客様は、長野県で1967年より製造業を営む伊那精密工業株式会社様です。
長年にわたり自社の業務に合わせて構築された基幹システムを利用されており、受発注管理に欠かせない存在となっておりました。
なお今回刷新した基幹システムは、製造業における生産管理システムとしての役割も担っており、日々の業務を支える重要なシステムとして活用されていたものです。
一方でシステム導入から20年以上経過していたこともあり、事業継続性や運用面で複数の課題を抱えていました。
ミドルウェアのサポート終了による将来的なセキュリティリスク
システムで利用していたミドルウェアは、サポート期間が終了しており、セキュリティ更新がされない状態でした。
当時は主に社内環境で利用されていたため、外部からの攻撃リスクは低い状態でした。しかし今後のクラウド活用やシステム拡張を見据えると、継続的なアップデートが可能な環境への移行が必要な状態だったといえます。
古いプログラム構造による保守性の低下
長年使用されてきたシステムは、プログラムの構造が複雑化しており、ソースコードの全体像を把握しにくい状態となっていました。
そのため機能追加や改修を行う際には、既存プログラムの解析や影響範囲の調査に多くの時間を要する状況だったといえます。
本来であれば短時間で対応できる機能追加であっても、事前調査の工数が増えることで開発期間の長期化や余計なコスト増につながる可能性も抱えていました。
Excel管理による属人化の発生
システム面の課題に加え、作業状況の可視化にも悩みを抱えていらっしゃいました。
当時は作業のスケジュール管理をExcelで行っていたため、下記の事柄が発生する度にシートを修正する手間も発生。
- 急な納期変更
- 受注内容の変更
- 生産計画の見直し
また、管理方法が特定の担当者に依存しやすく、情報共有にも時間がかかる状況でした。
どの案件の作業をしているのかをリアルタイムで把握しにくいため、今後の事業拡大や業務効率化を見据えた改善も求められていたのです。
ご相談内容

20年以上利用されてきた基幹システムの老朽化を背景に、将来を見据えたシステムの見直しについてご相談いただきました。
製造業の現場において、基幹システムは日々の受発注管理や生産管理を支える重要な存在です。
そのため単にシステムを入れ替えるのではなく、現場の運用や業務フローも踏まえた対応が求められる状況でした。
現状の使い勝手を維持したままシステムを刷新したい
お客様は基幹システムの老朽化によるリスクを認識されていた一方で、20年以上利用してきたシステムの使い勝手を大きく変えたくないというご要望をお持ちでした。
製造業の現場では、日々の業務がシステムの操作性と密接に結びついています。そのため、新しいシステムに移行する際に画面構成や操作性が大きく変わると、現場に負担がかかったり教育コストが発生したりする可能性もあります。
とくに伊那精密工業様の場合、長年利用されてきた業務フローを維持しながら、将来にわたって安心して利用できる環境への移行を希望されていました。
作業状況の可視化も実現したい
システム基盤の刷新に加え、Excelで運用していたスケジュール管理の改善についてもご相談いただきました。
伊那精密工業様は精密金属部品加工や金属表面処理等を手掛ける製造業者であるため、どの案件の作業をしているのか把握することは生産性を向上させるうえで重要な業務です。
そのため、現場の状況を見える化することで従業員の負担を軽減し、業務を効率化して残業の削減につなげたいというご要望もお持ちでした。さらに、現在の作業状況を把握しながら柔軟に案件へ対応できる環境を整え、生産性の向上や受注機会の拡大も目指されていました。
属人化の危険性については、下記の記事で詳しく解説しています。
実施内容
お客様のご要望は「現在の使い勝手を維持しながら老朽化した基幹システムを刷新したい」というものでした。またシステムの刷新だけでなく、スケジュール管理業務の効率化も求められたプロジェクトです。
そこで当社では、現地調査でPCやネットワーク環境、システム構成、業務フローまでを把握。それらの情報をもとに、既存業務への影響を最小限に抑えながらクラウド環境への移行を実施しました。
さらに、製造業の現場で必須とされる作業工程表の追加開発も実施しています。
システムをクラウド上に再構築
基幹システムの刷新により、外部からの攻撃リスクや保守性の低さを解決。
現地調査の結果を踏まえ、既存の基幹システムをクラウド環境上へ再構築しました。
単純なサーバ移行ではなく老朽化したシステム基盤を見直しながら、既存業務で利用している機能や操作性を可能な限り維持できる構成を採用しています。
作業工程表の追加開発
基幹システムの刷新に加え、お客様からのご要望に応じて作業工程を管理できる工程表を追加開発しました。
また、既存業務に合わせたオーダーメイド開発を行うことで、パッケージ製品やSaaSでは対応しづらい運用にも柔軟に対応しています。
スモールスタートで伴走型支援
システムの刷新は導入に関してはもちろん、導入後の安定的な運用も重要です。
そこで当社では一気に大がかりな刷新を行うのではなく、お客様にとって使い勝手が良く業務効率化につながるマイグレーションを目指しました。
また、提案前には入念な現地調査を実施。システム環境に留まらず実際の業務フローや運用フローも確認しています。お客様自身が認識されている課題だけでなく、運用上の効率性や将来的なリスクについても把握したうえで、最適な改善方法をご提案しました。
また、「まずは必要な部分から改善したい」「将来的に機能を追加したい」といったご相談にも対応。中小製造業のお客様が無理なくシステム活用を進められるよう伴走型でご支援しております。
基幹システム刷新後の効果

今回のプロジェクトでは老朽化した基幹システムの刷新に加え、作業工程表の追加開発も実施。
その結果、システム運用におけるリスク軽減だけでなく業務効率化や属人化の解消にもつながっています。
システム基盤のリスクを解消
20年以上利用されてきた基幹システムをクラウド環境へ再構築したことで、システム基盤に関するさまざまなリスクを解消しています。
従来はサーバの老朽化による障害やサポートが終了したOSやミドルウェアを利用していたことによる将来的なセキュリティ面の課題も抱えていました。
今回のマイグレーションではこれらの課題を解消するとともに、保守性の高い環境へ移行。今後の機能追加やシステム改修にも柔軟に対応できる基盤に整備しました。
その結果、事業継続性の向上だけでなく将来的なシステム運用に対する不安の軽減にもつながっています。
製造業に欠かせないスケジュール管理の効率化
作業工程表の追加開発により、現在進行中の案件をシステム上で確認できるようになり、現場へ都度確認に行くことなく作業状況を把握できる環境を実現しました。情報共有もスムーズになり、急ぎの案件への迅速な対応や、業務の効率化にもつながっています。
また、追加発注があった場合でも、現在の作業状況を確認しながら差し込み対応の可否を判断できるようになりました。その結果、受注機会を逃しにくい運用が可能となり、生産性の向上や受注量の拡大につながる環境を整えています。
属人化の解消
基幹システムの刷新にあわせて工程表機能を追加開発したことで、進行中の案件をシステム上で確認できる環境を構築。
これにより関係者が同じ情報を確認しながら、業務を進められるようになりました。情報共有の効率化にもつながり、属人的になりやすかった運用の改善を実現しています。
基幹システム刷新後のサポート
基幹システムの刷新は、導入後に安定的に運用できる環境を構築することが重要です。株式会社BTMでは、システム稼働後も遠隔保守によるサポートを実施しています。
- 操作に関するご相談
- システムに関する不具合の対応
- 将来的な機能追加のご相談
運用開始後には、上記のようにお客様のご要望に応じて継続的なサポートを行っております。
とくに、中小企業では専任のIT担当者を配置していないケースも少なくありません。そのためシステムに関する相談先があることで、安心して運用を継続できる環境が整います。
また、当社は導入前の現地調査からシステム構成や業務フローを把握したうえで開発を行っております。そのため運用開始後も状況に応じたサポートが可能です。
「システムを刷新したいが、導入後の運用が不安」
「将来的な機能追加も見据えて相談できるパートナーを探している」
このようなお客様にも、長期的な視点で伴走支援を行っています。
パッケージ製品や大規模開発で対応しにくい課題にも柔軟に対応

今回のお客様は既存業務への影響を抑えながら、基幹システムの刷新とスケジュール管理の改善を進めたいというご要望をお持ちでした。
このようなケースでは、SaaSやパッケージ製品では業務との整合性が課題となることがあります。また、大手SIerへ依頼した場合、要件定義から開発まで大規模な開発となり、予算や導入期間の面でハードルが高くなることも少なくありません。
当社がお客様に選ばれた理由は、主に以下の5点です。
- 適正価格と安心・安全なシステム運用を両立
- 基幹システムに強い自社完結型の開発体制
- 事業規模や予算にあわせた柔軟な提案力
- 課題の本質を見極める提案型支援
- 導入後の継続的なサポート
基幹システムは企業活動を支える重要なインフラです。株式会社BTMでは、セキュリティや安定稼働を担保しながらお客様の事業規模に応じた適正なご提案を実施しております。
また当社では、既存システムの調査から要件定義、開発、保守まで一気通貫でのご支援が可能です。スピーディーかつ、柔軟な開発体制を構築している点もご好評いただいております。
老朽化した基幹システム・生産管理システムを刷新して事業を発展させよう
伊那精密工業様の事例では、老朽化した基幹システムの刷新とExcelで運用していたスケジュール管理業務の効率化も実現しました。
基幹システムの刷新は、単に古いシステムを新しくすることが目的ではありません。現在の業務に適した形を見極め、将来的な機能追加や事業の変化にも柔軟に対応できる環境を整えることが重要です。
当社ではお客様のビジネスモデルや事業規模、予算に応じて最適なソリューションを提供しております。
「システムに関する知識がなく、改善すべきか見当がつかない」
「現在の基幹システムを使い続けるべきか、刷新すべきか判断できない」
「生産管理システムの追加開発やクラウド移行が可能か相談したい」
このような状況でも構いません。疑問や不安を感じた段階がシステムを見直すタイミングです。何もわからない状態でも構いませんので、まずはお気軽にご相談ください。
また、DX推進における資金面の負担を軽減するため、補助金活用のご相談にも応じております。各種補助金を利用してのシステム開発や、ITツール導入に関するサポートも行っておりますので、費用面に不安がある場合もぜひお問い合わせください。
現状の調査から将来を見据えたご提案まで、一貫してサポートいたします。
